仮想通貨時価総額1位のビットコインの特徴と問題点です。
基本情報
公開日 | 2008年11月 |
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名称 | Bitcoin |
コンセンサスアルゴリズム | Proof of Work |
ブロック報酬 | 6.25BTC |
ブロック生成間隔 | およそ10分毎 |
上限発行量 | 2100万 |
公式サイト | https://bitcoin.org/ja/ |
ビットコインとは
ビットコインとは「サトシ・ナカモト」と名乗る人物が
2008年に発表した論文をもとに作られた仮想通貨です。
通常の通貨とは違い、インターネット上でやりとりする
実体の無い通貨なので、仮想通貨と呼ばれています。
ドルや円といった法定通貨は、中央銀行などの発行主体が
あり、この主体が責任をもって、全体の通貨の流通を管理し、
供給量などを調整しています。
これに対して、ビットコインは中央に通貨をコントロールする
管理主体が存在しません。
管理主体が無いとなると、電子データの改ざんなどの
問題があるのでは無いか?と思われますが、これらは
ブロックチェーンで解消できます。
ブロックチェーンはおよそ10分毎にブロックという複数の
トランザクションをまとめたデータを作成し、直前のブロック
のハッシュ値を埋め込むことにより、お互いを関連付けた
データベースです。
これにより途中のブロックを書き換えようとすると、
それ以降のブロックもハッシュ値の整合性の連鎖を保つために、
変更しなければならなくなるため、書き換えが難しくなる
データベースです。
では、誰がブロックチェーンのブロック追加や、維持作業を
行っているかというと、マイナーと呼ばれるマイニング
を行っている人たちです。
この人たちは、管理主体の人たちではなく、民間の会社
が行っています。
ビットコインはユーザーとマイナーが居て初めて成り立つ
仕組みになっているのが大きな特徴です。
また、法定通貨は国によってはインフレなどで、価値が下がり、
紙くず同然になってしまうことがあります。
このような国では、ビットコインの方が安全だ!となり
ビットコインの需要が高くなります。
ビットコインの問題点
素晴らしい仕組みのように思われるビットコインですが、
問題点もあります。
スケーラビリティ問題
ビットコインには開発から現在にいたるまで
取引の時間が遅くなるという問題があります。
ビットコインのマイニング方式はPOW(プルーフオブワーク)
というもので決済に時間がかかる方式です。
取引が増えるほど演算処理が膨大になり
1決済に平均十分程度かかってしまいます。
現在のブロックチェーンでは、ブロックサイズが1MBで
ブロック生成間隔が10分という設定なので、
一定時間に処理できるトランザクションの数が制限されています。
理論値では1秒間に最大7取引できますが、
仮想通貨の中でも遅い方です。
今後最大を超えてしまう可能性があるんです。
1日に604800取引しか
処理できないため、取引の遅延が発生します。
送金に1日かかることもあります。
実は、送金などの実用性はビットコインでは不向きなのです。
こういった問題を改善するために、ハードフォークが
行われ、ビットコインキャッシュなどの
新しい仮想通貨が誕生しています。
マイニングに電力量がかかる
ビットコインのマイニング方式はPOW(プルーフオブワーク)
で、この方式は非常に電力量を消費します。
ビットコインをマイニングするために
「ASIC」 という集積回路を使用しますが、
その電気料金が年間約1000億円かかります。
電気料金の安い中国の山岳地にマイニング工場がありますが、
その工場の1日の電気料金は約1000万円かかっています。
膨大な電力が使用されています。
ビットコインのメリット
発行量が決まっている
ビットコインは発行数の上限が決まっています。
2017年現在、ビットコインの発掘量は
総量2100万ビットコインのうち、約7割が発掘されており、
2140年に発行が完了するといわれています。
しかし約400万BTCが紛失状態だということが
わかっていますから、合計1700万BTCとなります。
なので希少性が高まり、よりブランドとしての価値が上がります。
現在は仮想通貨=ビットコインという認識でしょう。
イーサリアムやリップルを知っている人はまだそれほど多くはいません。
よって価格は右肩上がりに上昇しています。
資産としての安全性
金と同様に、安定した資産価値があります。
世界に共通する普遍的な価値を持っています。
取引所のハッキングによりビットコインが
盗まれる事件は多くありますが、
ブロックチェーンの改ざんはまだありません。
不正ができない仕組みになっており
世界中で自由に取引できます。
特にビットコインは価値の保有としての役割が
大きくなっており、仮想通貨の中でも金と似た
存在になっています。
非中央集権である
ビットコインは非中央集権的な仮想通貨です。
これは、中央銀行や政府といった中央機関が通貨を発行・管理する従来の通貨とは異なり、以下の特徴があります。
【分散型台帳】
ビットコインの取引台帳であるブロックチェーンは、複数のコンピュータが共有して保有し、同期させることができます。
これにより、単一の中央機関が台帳を管理する必要がなく、情報が分散して保存されます。
【ピアツーピアネットワーク】
ビットコインネットワークは、参加者同士が直接通信し、取引を実行することができるピアツーピアネットワークです。
中間業者や仲介者が不要で、ユーザー同士が直接取引できます。
【中央機関の不在】
ビットコインは中央銀行や政府が発行・管理する通貨ではないため、政府の政策やインフレーションに影響を受けません。
取引の実行や新しいビットコインの発行は、ネットワーク上の合意に基づいて分散的に行われます。
【オープンソース】
ビットコインのソフトウェアはオープンソースであり、誰でもコードを確認し、改善することができます。
これは透明性を高め、セキュリティの向上に寄与しています。
非中央集権性は、ビットコインの主要な特徴であり、ユーザーによる制御と透明性を重視しています。
ただし、これは新たな課題やリスクをもたらすこともあり、規制やセキュリティの懸念に対処する必要があります。
個人間で送金ができる
ビットコインは個人間の送金が簡単にできます。
【ピアツーピア送金】
ビットコインは中央機関や銀行を介さずに、直接個人から個人へ送金できるピアツーピアの仮想通貨です。
これは伝統的な銀行送金とは異なり、取引の中間業者が必要ないため、迅速な取引が可能です。
【世界中どこでも利用可能】
ビットコインはインターネット経由で取引されるため、地理的な制約がありません。
どこにいても、インターネット接続があればビットコインを送受信できます。
これは国際送金にも非常に便利です。
【年中無休で利用可能】
ビットコインネットワークは常に稼働しており、取引は24時間365日行うことができます。
休日や非営業時間に関係なく、いつでも取引が可能です。
【低い送金手数料】
伝統的な銀行や国際送金サービスと比較して、ビットコインの送金手数料は通常低いです。
特に大規模な国際送金の場合、コスト削減が顕著です。
【透明性と追跡性】
ビットコインのブロックチェーン台帳は公にアクセス可能で、取引履歴が透明に表示されます。
これにより、送金の進行状況をリアルタイムで追跡でき、安全性が向上します。
ビットコインはこれらの特性により、国際送金や迅速な個人間の送金に適しており、伝統的な金融システムと比較して柔軟性と効率性を提供しています。